1月 192015
 

All Aboutによると。

日本スケート連盟は、選手とうまく関係性を築けているのだろうか?

新年早々、安藤美姫の引退後の自由な振る舞いに連盟激怒、なんてニュースが流れた。

奔放すぎる安藤美姫、スケート連盟激怒&関係者困惑…取材で異例の自粛要請も空振り(http://biz-journal.jp/2015/01/post_8462.html)

基本的に、アスリートについての論考は、そのプレーにおいてのみするべきだと思っている。ましてや、安藤美姫はもう現役を引退した選手だ。プライベートがどうこうというのはあまり触れるべきではないと思う。

だが、日本スケート連盟にとっては現役選手も、そして引退した元選手も、競技以外のプライベートにまで干渉したいようだ。

上述した記事の中では、フィギュア界関係者のこんな言葉が紹介されている。

「安藤は私生活でのスキャンダラスな話題で世間をたびたび騒がせてきました。そのたびに選手のイメージを大事にする連盟は現役アスリートという安藤の立場を守ってきた」

「未婚の母で1歳児の娘を抱えながらの交際宣言とあれば、連盟関係者もフィギュア界のイメージを悪くすると眉をひそめているのです」

「フィギュア界は老若男女が応援してくれてこそ成立するため、見る人の夢を壊してはいけない。荒川さんや浅田真央選手にみられるような純潔さが理想です。安藤の奔放な言動に連盟はもちろん身近なスタッフも頭を抱えているようです」

この一連のコメントを読んで頭によぎったのは、日本テレビアナウンサー内定取り消し問題における「清廉性云々」の話だ。

銀座でのホステスのアルバイト経験が「アナウンサーに求められる清廉性にふさわしくない」との理由で、内定が一方的に取り消された女子大生。その後、東京地裁で和解が成立し、無事に今年4月から日本テレビに入社できることになったが、この間「ホステスに清廉性はないのか?」「女子アナに清廉性は必要なのか?」と世間を賑わせた。

本論からズレるので、この問題の是非は置いておく。ただ、日テレの件もフィギュアスケートにおける連盟と安藤美姫の関係でも共通するのは、最近どこもかしこも、あまりにも優等生を求め過ぎではいないだろうか? ということだ。

まあ、百歩譲って日本テレビの場合はまだわかる。ニュース原稿を読むアナウンサーという仕事には「清廉性」が必要かもしれない(ホステスに清廉性があるなし、とは関係なく)。

ただ、アスリートに清廉性や純潔であることって本当に必要だろうか? 世界と伍していくべきアスリートは、エゴイストくらいがちょうどいいはずだ。イメージばかり優先して過保護になっても精神的な強さが養えるとは思えない。多少私生活が乱れていたとしても(もちろん、乱れていないほうがいいけど)、周りに振り回されることなく、自分の信念を貫くくらいでないと、海外アスリートたちの強烈な個性には太刀打ちできない気がするのだ。

法律違反を犯したとか競技ルールを破ったとかならともかく、そもそも、1児の娘がいようが独身である安藤美姫が誰かと交際することの何が問題なのか?

連盟との関係がギクシャクしているのは何も安藤美姫の例だけではない。

現役続行に未練を残しつつも、「引退は誰にも相談せずに自分で決めた。あとは事後報告です」と引退会見で語った高橋大輔。引退か現役続行かを「ハーフ・ハーフです」と語り、いまだに今後の動向が未定の浅田真央。どちらの進路にも迷いがあり、煮え切れない状態の裏には、スポンサー離れを恐れるスケート連盟とのつばぜり合いが影響している、という類いの報道は後を絶たない。

そして、昨年末に競技会中の接触事故で大ケガをした羽生結弦。あの事故の背景には、ソチ五輪での金メダルのあと、さまざまなイベントに引っ張りだこになって体を休めることも練習を積むこともできなかったことでミスが生まれ、そのミスを挽回しようという焦りがもたらした、ともいわれている。

採点競技という性質上、イメージがある程度重要なこともわかる。未来のアスリート候補である子どもたちとってロールモデルとなる振る舞いが求められることもわかる。だが、アスリートにとって最も重要なことはプレーの中で最高のパフォーマンスを発揮することであり、そのために心身ともに最高の状態を作り上げることのはずだ。

競技団体がすべきことは、アスリートを縛ることではなく、アスリートを守ることのはず。イメージが悪くなるから、とアレもコレも規制している方がイメージを悪くすることがあることをそろそろ自覚したほうがいい。

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