5月 062016
 

西日本新聞 によると。

 多くの人命や建物に被害を及ぼした熊本地震は、避難生活を続ける子どもの心にも影を落としている。被災者のケアに当たる医師らによると、絵で花をうまく描けなかったり、けんかが増えたりしているという。なお続く余震や長期避難のストレスが原因とみられ、支援する精神科医は「避難所で子どもは自由に遊べず、親も周囲を気にする。住宅の手当てなど早期支援が必要だ」と指摘する。

 熊本県南阿蘇村では、東日本大震災などで子どものケアをしてきたNPO法人「地球のステージ」(宮城県)が4月20日から、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の予防に努める。子どもたちは、地震の体験などをうまく言葉で表現できずにストレスを募らせることが多く、同法人は絵を描くことなどで気持ちを整理させる手助けをしている。
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ボランティアに暴力を振るう例も

 ただ、避難所の約10人の小学生に山、川、花などの風景画を描かせると、全体的に花の絵が少なかった。楽しいことを考える心の余裕がなくなっていることを示しているという。別の日に粘土細工をさせると、完成できない子や粘土を投げつける子も。心療内科医の桑山紀彦代表理事は「地震で日常が崩れ、不安が高まっている」と言う。

 熊本県益城町では非政府組織(NGO)「ワールド・ビジョン・ジャパン」(東京)が避難所の町総合体育館で、子どもの遊び場としてプレールームを運営。同組織によると、5月に入り小学生同士などのけんかが2件起きた。ボランティアに暴力を振るう例もあったという。支援する臨床心理士で、福岡女学院大人間関係学部の奇恵英(キヘヨン)教授は「今は周囲の大人が善悪の区別を丁寧に諭しつつ、子どもが話しだすのを待つ時だ」と語る。

 今後、各地で順次学校が再開され、避難所から自宅や仮設住宅に移る子どもたちも増えるが、熊本市の避難所などでは地震の恐怖から「家に帰りたくない」と泣きだす子も出ている。対応する医師らは「まず昼間に家に帰る練習を」などとアドバイスしている。

 熊本で支援に当たる精神科医で、災害派遣精神医療チーム(DPAT)の山口喜久雄統括は「今回の地震では、親も家屋損壊や余震の継続で不安が大きい。社会全体で子育て家庭を支援することが大切だ」と話している。

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