2月 062013
 

WEDGE によると。

 ペット業界がいちばん賑わう年末年始。ペットショップでは年末ぎりぎりまで続くトリミングの嵐、連日満員御礼のペットホテルの管理、プレゼント需要が高まり好調なクリスマス前後の生体の売り上げなど、その目まぐるしさたるやもう……。

 毎年繰り返されるショップの年末年始の風景ですが、今年は少し状況が違ったようです。

 年明け最初の業界の集まりに参加させていただき、ショップに生体を流通させている業者さんのお話を伺うことができました。

 「昨年は生体の流通のピークが例年よりも遅く参りました。数はそこそこ出たけど、売れ残りも多くて」
 「売れ残りは繁殖用にもう一度オークションにかけるんですが、今回はそれでも買ってくれる業者がいなくて……」

 さて彼はその後「売れ残り」をどうすることにしたのでしょうか……。

■減り続ける犬猫の飼育率

 一般社団法人ペットフード協会が毎年発表している犬・猫の飼育実態調査によりますと、平成24年の全国推計飼育頭数は犬:11,534千頭・猫:9,748千頭となっています。飼育率にすると犬:16.8%・猫:10.2%となり、国民の27%が犬か猫を飼育しているということになります。犬・猫の飼育率がほぼピークとなっていた平成19年のデータと比べると、推計飼育頭数で犬:-988千頭・猫:-441千頭。飼育率は犬:-2.1%・猫:-1.0%となり、この5年間でペット(犬・猫)を飼育している家庭が減っているということになります。http://www.petfood.or.jp/topics/index.html

 ペットの飼育率(普及率)が下がるということは、ペットビジネスをしている者にとっては市場規模が小さくなるということです。もとよりペットの飼育は、人の生活が成り立っていてこそのものです。残念ながら2008年秋に起きたリーマンショック、2011年に起きた東日本大震災の影響はペットの市場をも減退の方向へ進ませ、業界はいまだ回復への道を模索している状況です。

■ペットと人の共生を考え直す

 ペットがコンパニオンアニマル(伴侶動物)としての地位を得、人間との生活に溶け込んでいる現状があります。中にはペットが生き甲斐とまで言う方も少なくはないでしょう。そんな中、ペットと人の共生を考え直す動きが活発になってきました。http://www.petfood.or.jp/breeding/dictionary/webcatalog.pdf http://www.petfood.or.jp/breeding/recommend/01/index.html

 「ペットと暮らすことは飼い主の幸せにつながる」。飼い主にとって漠然とだとしても、その認識はあると思いますが、ペットと人間の関係をより深く研究し、「幸せにつながる」ことを証明することで広く社会に貢献できるようにもなります。

 ペットの社会的地位を向上させ、飼育率を向上させる。研究やエヴィデンスを求めるのは獣医師主導の仕事となりますが、これを実現させるためには、社会的な制度や環境作りも欠かせません。

 ペットショップの新しい挑戦も始まっています。

■ショップが飼い主に育て方のアドバイス

 一例として、生体販売・グッズ・トリミング・動物用医薬品を扱う某ショップでは、動物の福祉を啓蒙する団体を作り、近隣の飼い主との散歩会を通じてマナーやペットの扱い方を学んでもらう活動に取り組んでいます。ペットに人間の道徳観を共有させるには限界がありますので、公共の場での飼い主のマナーは、ペットを生活地域に受け入れてもらうために特に重要な要素となります。

 また飼育のプロが育て方の良きアドバイザーとして身近にいることは、飼育に対して安心感を与えることができます。このお店は将来的に、飼い主のいないペットの引きとり・譲渡を行うための施設の併設を見据えており、着々と準備を行っています。

■ペットと楽しめる社会のインフラ構築

 西部グループでは「ペットスマイルプロジェクト」として、自社の施設をペットと共に楽しめるよう開放するなどの動きを、グループ会社であるアドホック(株)(屋号:ペットスパ)を中心に進めています。http://www.seibu-group.co.jp/pet-smile/index.html https://adhocpet.com/index.html

 グループとしては、ペットと泊まれる施設の拡大や、季節のイベントでは交通機関までも利用できるようにしています。また、トリミング中心の店舗ではサロンならではの美容・健康に特化した飼い主目線のサービスや商品を取りそろえています。

 国内に飼い主とペットが一緒に利用できるインフラを充実させるため、また、社会に向けてこの動きを啓蒙するためのモデルケースを創るためにグループ挙げて実践している、とても貴重な取り組みです

 Leave a Reply

(required)

(required)

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>