12月 122016
 

dot. によると。

 先週末に開催されたISUグランプリ(GP)ファイナル。羽生結弦(22)が男女シングルを通じて史上初の4連覇を達成したほか、宇野昌磨(18)も銅メダルをつかんだ。女子もまた、宮原知子(18)が銀メダル、シリーズ参戦4年目でのファイナル初出場となったジュニア女子・坂本花織(16)が銅メダルをそれぞれ獲得した。さらに、羽生、宇野、宮原による覚悟を決めた『PPAP』と、終幕のエキシビションまで強豪日本が存在感を示した。

 これで2018年に開かれる平昌(ピョンチャン)五輪に向けて、欧州勢と四大陸(北米、アジア)勢が対戦するのは、残すところ3月末の世界選手権と来季のGPファイナルのみとなった。今後、男女トップシーンの勢力図はどう動くのだろうか。

 男子は、ショート、フリー、総合の世界記録ホルダー、羽生を軸に今後も巡っていくだろう。今大会でも、羽生のフリーでの失速の後、ベテラン2人が勝機を意識したのか。世界選手権2連覇中のハビエル・フェルナンデス(25、スペイン)と世界選手権過去3連覇のパトリック・チャン(25、カナダ)は共にジャンプで失敗し、若手2人、ネイサン・チェン(17、アメリカ)と宇野がメダルに輝いた。

 先頭を走る羽生が4回転をショートとフリーで計6本構成する限り、勝利には羽生以上の本数の4回転成功が求められる。フィギュアスケートの得点は技術点と演技構成点の合計で、ジャッジの評価点である演技構成点は男子で150点満点となる。この上限があるため、演技構成点の高い男子上位陣の争いは、技術点の勝負になっている。フィギュアスケートではジャンプの回転数が技術点を高くし、男子で計11回あるジャンプの出来栄え点も得点を左右する。より多く、より美しく回れるか。このシビれるスポーツ性が今の男子シングルの魅力だ。
 しかし、物事が一極に集まれば対極を生むように、少ない4回転でもエンタテイメント性に特化した男子選手も魅力を放っている。4回転1本で今大会に臨み、ダンスで攻めたアダム・リッポン(27、アメリカ)、同様にフィギュアスケートの踊りを進化させているジェイソン・ブラウン(21、アメリカ)、現役トップ選手ながら上位陣の振付師でもあるミーシャ・ジー(25、ウズベキスタン)、勝負の中で生きる彼らショーマンの存在は男子シングルに彩りを添えている。

 女子は、昨季世界選手権に続いて今大会も自己ベストが連発し、歴史的好試合となった。ソチ五輪もそうであったように、女子は大一番でドラマチックな展開を魅せる。女子上位陣はジャンプ構成で差がつかず、世界女王エフゲニア・メドベデワ(17、ロシア)を筆頭に、自己のキャラクターを確立させた上で、ジャンプ、スピン、ステップ、全ての技で満点を目指す勝負になってきた。至高を極めるメドベデワの総合得点が今大会で世界記録まで0.9点と迫ったなか、宮原も離されず、女子史上4位の得点をマークした。この先も頂上決戦が続いていく。

 五輪にも世界選手権にも一国の出場選手枠は「3」しかなく、女子の3枠を巡る国内の争いはロシアも日本も激しさを増すばかりだ。メドベデワをしのぐ演技構成点を誇るソチ五輪銅メダルのカロリーナ・コストナー(29、イタリア)の復帰、アメリカ、カナダの北米勢、そして新時代の技術を持つジュニアも相まって、勝負と演舞のステージを盛り上げる。平昌五輪までの一戦一戦、女子シングルに魅了されることになるだろう

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