12月 242016
 

東洋経済オンライン によると。

 新浦安駅(千葉県)から車で約10分。南国風の街路樹が並ぶ瀟洒(しょうしゃ)なマンション群を抜けると東京湾に面した区画に出る。この新浦安エリアが今、空前のホテル開業ラッシュに沸いている。

 米ホテル運営会社ハイアットは12月1日、東京の不動産会社、相互不動産と組み、新浦安に「ハイアット プレイス 東京ベイ」を開業すると発表した。客室数は365で、2019年の開業を予定する。

■日本に新ブランド投入

 同社はこれまで日本でラグジュアリーブランドの「パークハイアット」、高級ブランドの「グランドハイアット」「ハイアットリージェンシー」などフルサービスのホテルを展開してきた。

 今回はフルサービスホテルとビジネスホテルのような宿泊特化との中間にあたるセレクトサービスの新ブランド「ハイアットプレイス」で進出する。同ブランドは日本初登場だ。

 ホテルには24時間営業の料飲施設やフィットネスを併設。豊富な朝食メニューを用意するほか、ホテルの付属施設として、鉄板焼きやすし屋も設ける。周辺の競合他社からは「新浦安で鉄板焼きとは」との驚きの声も。ハイアットで日本事業を統括する阿部博秀氏は「東京ディズニーリゾート(TDR)で過ごす人がターゲット。客室単価は2万円台後半を見込んでいる」と説明する。

 今回、ハイアットが進出を決めたのは、今年6月に1棟目を、9月に2棟目をリニューアルオープンした「東京ディズニーセレブレーションホテル」と道路を挟んだ向かい側だ。

 同ホテルは、東京ディズニーリゾート(TDR)を持つオリエンタルランドの傘下でホテル事業を統括するミリアルリゾートホテルズの子会社が運営している。
新浦安地区は開業ラッシュ
 もともとは2005年に開業した「パーム&ファウンテンテラスホテル」だったが、開業後わずか10年ほどで全面改装に踏み切った。ミリアルリゾートは、TDRが間近な舞浜エリアで「東京ディズニーランドホテル」「ディズニーアンバサダー ホテル」「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」という、3つのホテルを運営している。

■4番目のディズニーホテルはやや安め

 これらの3つのホテルは、最もランクの高い“ディズニーホテル”の位置づけにある。どこも客室単価は、1室で1泊5万~6万円と高額なのに、年間稼働率が90%台の盛況ぶり。

 その中で相対的に価格が安いディズニーホテルを開業することで、「顧客の選択肢をもっと増やす」と久保哲也・セールス&マーケティング部長は狙いを説明する。

 リニューアルしたセレブレーションホテルがあるのは、TDRまでバスで15分と離れた場所。改装に約40億円かけ、4つ目のディズニーホテルへと格上げされたが、内装はやや簡素でレストランは朝食だけを提供する宿泊特化型だ。客室単価は約3万円とファミリーにも利用しやすい。

 その近くでは東急ホテルズが運営を予定する「東京ベイ東急ホテル」が2018年の開業に向けて建設中。大和ハウス工業が所有する「ラ・ジェント・ホテル東京ベイ」は12月23日に開業を迎えた。

 さらに近隣では「三井ガーデンホテル プラナ東京ベイ」が2015年に客室を全面改装、「ホテル エミオン 東京ベイ」も新館を増設中だ。計画の詳細は不明だが「新浦安ホテル計画」も存在する。

 新浦安エリアでホテル建設ラッシュを迎えているのはTDRの好調が背景にある。TDRの入園者数は1983年の開園当初は1000万人台だったのが、2014年以降は3000万人を突破。オリエンタルランドは今後も年500億円程度の設備投資を継続する計画で、映画『美女と野獣』『ベイマックス』をイメージしたアトラクションを増設するなど、話題作りに余念がない。

 大手ホテルコンサルティング会社ホーワスHTLの高林浩司氏によれば、過去の実績から見ると、入園者のうち周辺のホテルに宿泊する人の割合は約23%だという。年間入園者が約3000万人として、約690万人が泊まっている計算になる。近年、TDR周辺のホテルでは、連日満室の日が珍しくない。「このエリアは“鉄板”マーケット。泊まりたくても泊まれない超過需要が発生している」と周辺のホテル関係者は言う。

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