3月 312017
 

読売新聞(ヨミウリオンライン)によると。

 3月30日に行われたフィギュアスケート世界選手権の男子ショートプログラム(SP)は、極めてハイレベルの戦いになった。首位のハビエル・フェルナンデス(スペイン)、2位の宇野昌磨、3位のパトリック・チャン(カナダ)が100点超え。ジャンプで失敗があった5位の羽生結弦、6位のネイサン・チェン(米)も100点に近いスコアをマークした。高得点化の戦いのなかで、順位を分けたものとは――。
 
 4位の金博洋(中国)までの4人と、羽生、チェンとの違いは明確だ。
 後者の2人が失敗したのに対し、上位4人は、フィギュアスケート用語でいう「ノーミス」だった。4人とも崩れず、いずれも自己最高得点を更新する会心の演技だった。
 
 これに対して、羽生は4回転サルコーからの連続ジャンプに失敗。さらに、演技スタートが遅れて1点減点されるというポカもあった。チェンはトリプルアクセルで転倒したのが痛かった。羽生の98.39点、チェンの97.33点は悪くない数字だが、ほぼ完璧な演技をした4人を上回ることはできなかった。

SPで5位発進となった羽生結弦
出来栄えで圧倒したフェルナンデス
 では、1位・フェルナンデス、2位・宇野を分けたものとは何か。

 SPで求められる7要素(ジャンプ3度、スピン3度、ステップ1度)の基礎点合計では、フェルナンデスの47.75点に対し、宇野は49.85点で、宇野が上回っていた。ところが、要素ごとに演技の良しあしによって与えられる出来栄え点の合計はフェルナンデスが13.04点で、宇野は9.31点。両者を合計して算出する技術(要素)点は、フェルナンデス60.79点、宇野59.16点で、フェルナンデスが上回った。

 主に芸術性を見るプログラム構成点では、世界選手権2連覇中の王者に一日の長があり、フェルナンデス48.26点、宇野45.70点で、その差はさらに広がった。

 宇野のSP104.86点は世界歴代3位のすごい記録だ。それでもトップに立てなかったのは、「フェルナンデスが良すぎた」ということに尽きる。

 元世界王者・チャンの3位は、大健闘といっていい。

 上位6選手のなかで、4回転を1度しか組み込んでいないのはチャンだけで、基礎点合計は42.90点と圧倒的に低い。それでも、出来栄え点の合計は11.21点でフェルナンデスに次ぎ、プログラム構成点も48.02点でフェルナンデスに肉薄した。質の高い演技が高得点を呼び込んだ。

 4位の金博洋は、チャンと逆のパターンといえよう。

 冒頭に跳んだ4回転ルッツ-3回転トウループの高難度ジャンプだけで19.90点も稼いだ。プログラム構成点は40.99点と伸び悩んだが、技術力が順位を押し上げた。

 さて、4月1日のフリーである。

 宇野と首位フェルナンデスの差は、4.19点。フェルナンデスは4回転を3度しか組み込んでいないので、4度の宇野は、そのアドバンテージを生かしたい。ただし、フェルナンデスは、高い出来栄え点とプログラム構成点で基礎点不足を補えるのは実証済みだ。宇野は4度の4回転を決めて、さらに、出来栄え点を稼ぎたい。

 羽生とフェルナンデスの差は10.66点。かなり開いているが、羽生が完璧な演技を見せれば、高い出来栄え点が期待できる。逆転不可能な数字ではない。フリーで予定しているジャンプの基礎点合計では、羽生123.68点、フェルナンデス113.68点と羽生がちょうど10点上回っている。ミスをせず、着実に点を積み重ねれば勝負になる。

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