4月 082017
 

THE ANSWER によると。

 フィギュアスケート世界選手権(フィンランド・ヘルシンキ)の男子フリーで歴代最高点をマークし、ショートプログラム(SP)5位からの逆転優勝を遂げた羽生結弦(ANA)。世界に衝撃を与えた逆転劇の裏側を、コーチのブライアン・オーサー氏が明かしている。米テレビ局「NBC」電子版が報じている。

 現役時代、カナダ代表として1984年と88年五輪で銀メダルを獲得し、現在、羽生やハビエル・フェルナンデス(スペイン)らを指導しているているオーサー氏。同メディアのインタビューの中で「フリー演技の前に羽生に特別な言葉をかけたのか。フリー前夜はどんな様子だったのか」などの質問を受け、SPから逆転優勝までの軌跡を明かしている。

 羽生はヘルシンキのハートウォールアリーナで行われたSPで4回転サルコーの着氷の乱れや演技スタートの遅れなどもあり、98.39点の5位と出遅れた。

 同コーチはインタビューの中で「ショートの後、彼が落胆していたのは分かっていた。だから、あの夜は彼にあえて失望させておく必要があったんだ。そして、翌日に我々の練習がやってくると、彼は実力を証明しようと使命感にみなぎっていた。私のすべきことは彼を抑えることだった。そして、こう言ったんだ。『練習は1回だけ。全力でやっては駄目だ』とね」と当時の様子を明かしている。

 SP終了時点で首位に立ったフェルナンデスには10.66点差を離されていた。コーチはフリーでの逆転に燃える羽生を逆に落ち着かせようとしたようだ。記事の中で、オーサー氏はこう続けている。
逆転劇の秘話、戦略は「正解だった」
「彼は『本当?』という感じだった。『そうだ。これに関してはただ私を信頼しなさい。君には明日に向けてフレッシュな状態でいてほしいんだ。そうすれば大丈夫』と言ったんだ。正直、今まで彼がこのような状況になることはなかった。だから、『自分の積み上げてきた練習を信じなさい。君はリンクに少し気楽な状況で臨む必要がある。集中しすぎない程度にね』、と」

 逆転Vへの舞台裏を明かしたオーサー氏は試合当日の羽生の印象についても語っている。

「彼は張り詰めた様子だったね。集中と緊張がそこにはあったよ。ウオーミングアップを始めた時に彼のチームリーダーを見つけるとこう言ったんだ。『今日はいい顔になっている。顔を見れば分かる』。彼はいつもより少し魅力的だった。そして、(戦略は)正解だったと感じたね」

 迎えた大一番で素晴らしい演技を披露し、見事に巻き返した羽生。自身が持つ世界記録を塗り替え、223.20点の高得点で頂点に立った。「これまでの練習を信じろ」というオーサー氏の一言も大逆転劇を後押ししたのかもしれない。

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