高橋大輔、4年の時を経て、渇望していた滑ることへの喜びを噛みしめながら、勝負の場への歩みを進めている。

デイリースポーツ によると。

 フィギュアスケートの10年バンクーバー五輪銅メダリストで、今季、4年ぶりに現役に復帰する高橋大輔(32)=関大KFSC=をトラブルが襲った。今月中旬の練習中に左足内転筋肉離れを発症。10圧の復帰戦を前に、予定していたアイスショーでの演技を中止せざるを得なくなった。いきなり出鼻をくじかれる形となったが、本人は至って前向き。4年の時を経て、渇望していた滑ることへの喜びを噛みしめながら、勝負の場への歩みを進めている。

 高橋は7月1日に現役復帰を発表し、復帰戦となる10月の近畿選手権(尼崎)に向けて順調に練習を積んでいたが、8月の中旬に左足内転筋の肉離れを発症した。「(アイスショーの)広島の前に北海道で合宿をしてました。2回目の練習のアップの時の(3回転)サルコーでパンクした時に痛めた。その時は休んで診てもらって、大丈夫だった。でも、次の日に軽めのステップを踏んだら、肉離れしちゃって。2段階でやっちゃいました」と、苦笑い。大事をとって、出演を予定していた2つのアイスショー(プリンスアイスワールド広島公演、フレンズオンアイス)での演技を見合わせた。

 それまでの調整は順調そのものだったという。ジャンプもトリプルアクセルまでは曲の中でしっかり決められるようになっており、4回転にも挑戦し始めていた。「いい感じできていて、自分でもイケるかなと思っていたけど、体に出てしまった」。肉離れは「記憶の中では初めて」だという。4年間のブランクに、32歳という年齢。「4年間鍛え続けてこなかったから。ブランクも年齢も感じた。思ったより上手くいかない。ジャンプなんかももうちょっと早い段階でいけるかなと思ってたし、スピンがネック。レベルを獲るスピンはこんなにしんどかったのかと。想像以上に遅れている」と、素直に認めた。

 それでも、厳しい道のりは承知の上でのチャレンジ。逆境に立つ中で、自身の精神的な成長も感じるという。「現実を受けて入れてやるしかない。我慢できるようになりましたね。昔だったら焦ってる。メンタルは強くなったかな」-。

 しっかりと練習を再開できるようになるまでは2週間。10月の復帰戦に向けて、できることをやっていく。「(近畿選手権での)ジャンプはトリプルアクセルまでかなと思ってます。4回転、やりたいですけどね。目標は全日本の最終グループ。まず近畿選手権をきっちりやって、西日本選手権に進みたい」。“1年限り”として踏み切った現役復帰。ただ、充実した日々が早くもちょっとした欲を呼び起こしている。

「今はできないことができるようになっていく喜びを感じてる。全日本が終わって、“来年どうする”ってなった時に“もうちょっと”と思えるぐらい。メンタルもフィジカルも成長できたら」。

 恋しくなって戻る勝負の銀盤。もがく過程にも充実感を感じながら、32歳のスケーターは歩みを進めている。

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