1月 252014
 

NEWS ポストセブン によると。

 目前に迫ったソチ五輪。注目の女子フィギュアスケートは、ここに来て、米・ロの若手たちの勢いがいい。

 先日行われた欧州選手権でロシアの15歳、ユリア・リプニツカヤが今季世界最高点で初優勝。全米選手権では、国内大会のため参考記録ながら200点を超える高得点で、18歳のグレイシー・ゴールドが初優勝。バンクーバーに続き浅田真央とキム・ヨナの一騎打ち――と見られていた金メダル争いに新星たち加わり、氷上の戦いはヒートアップしている。

 リプニツカヤとゴールドは二人とも、3回転ルッツ+3回転トーループの高難度コンビネーションを跳ぶ。このジャンプをプログラムに入れている有力選手は、現段階ではほかに、キム・ヨナのみ。成功すれば、浅田の代名詞トリプルアクセル以上の得点となる。

 リプニツカヤの強みはもう一つ、スピンだ。180度開脚して高速回転する“キャンドルスピン”など、見るものを驚かせるスピンは高得点を叩きだす。ジャンプと違ってスピンは失敗が少ないため、安定的な得点源となっている。

 さらに、15歳という若さも追い風になっているようだ。「成長期の体形変化でジャンプに苦労する女子選手が多いなか、リプニツカヤは、その前にオリンピックに出られる。これはラッキーなことだと思います」と、フィギュアに詳しいスポーツライターは語る。

 フィギュアスケートのオリンピック出場資格は、オリンピック開催前年の7月1日に15歳になっていること。浅田は9月生まれのため、トリノ五輪に出場できなかった。リプニツカヤは6月生まれのため、出場可能なのである。期限“1カ月前”の滑り込みセーフ。一方で若さは、表現力という点においては不利ではないのか。

「リプニツカヤのフリーは『シンドラーのリスト』。映画に登場した赤い服を着た少女を演じています。浅田選手らお姉さんたちに比べると、表現力やスケーティングは見劣りしますが、その幼さを逆手にとるように、15歳の今しかできない演目を選んできた。このプログラムは高く評価され、演技構成点が上がってきています。不安要素は、地元開催の重圧でしょう。初の五輪の上に地元。プレッシャーのかかるなかで自分の演技ができるかが、鍵になるのではないでしょうか」(日本スケート連盟関係者)

 フィギュア大国ロシアは、実はいまだかつて、女子シングルの金メダルはない。地元開催で悲願の金メダル獲得となるか。リプニツカヤに続き欧州選手権2位に入ったロシアのアデリーナ・ソトニコワ(17)にも期待がかかる。

 もう一人、米国の新星グレイシー・ゴールドは、シーズン中にコーチを変更するなど、準備を進めてきた。ゴールドの新コーチはフランク・キャロル。バンクーバー五輪で男子金メダルに輝いたエヴァン・ライサチェックや、ミシェル・クワンらを育てた名伯楽で、勝負師とも言われる。

「ゴールド選手のジャンプは豪快かつクリーンで、“教科書的”と、高い評価を得ています。キャロルコーチについて、プログラムも変更しました。ミスのない演技ができれば高得点が望めるでしょう」(前関係者)。キュートな容姿と屈託のない明るさを兼ね備えた17歳は、ここのところ元気のなかった米国待望のスターで、絶大な人気を誇る。もう一つのフィギュア大国が送り出す新星は大舞台でどこまで躍進するか。

 過去を振り返ると、五輪の女子フィギュアでは、本命視されていなかった選手が金メダルをさらっていく例が、少なくなかった。長野五輪では15歳のタラ・リピンスキーが、全米女王ミシェル・クワンを破って金メダル。リレハンメル五輪では17歳のサラ・ヒューズが、クワン、イリーナ・スルツカヤら世界女王たちをおさえて金メダルを獲得した。

「日本では、浅田選手とキム・ヨナ選手の対決ばかりが注目されがちですが、ソチではぜひ、個性豊かな他の選手たちにも目を向けてほしいですね」(前ライター)。宿命の対決に加え、ベテランVS若手の戦いが繰り広げられそうな、“役者のそろった”ソチ五輪。勝利の女神は誰に微笑むのだろうか

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